ホタルイカは、海にいるイカの一種になります。
体長10cm程度の小型のものです。
ホタルのように光るのですよ。
だからホタルイカというのでしょうね。
そしてなんとこれが食べても美味しいのです。
その不思議な生態と美味しい食べ方に迫ってみました。
目次
ホタルイカとは?
この光るイカ、英語の名前も「Firefly Squid」、ホタルイカそのままなんですね。
世界に40種類ほどの仲間がいるようです。
日本近海では日本海側全域と太平洋側の一部に分布しています。
漁獲量が多いのは富山県と兵庫県になります。
富山湾の深海に多く生息しているのですね。
ホタルイカの旬
2月から5月が漁期となります。
富山湾沿岸では定置網にて夜間に沿岸に浮上してくるものを明け方に獲るのですね。
兵庫県沖では底引き網漁も行われます。
深さ200m程度を回遊しているものを捕獲します。
捕獲量は富山県よりも兵庫県の方が多いようですね。
ホタルイカが光るわけ
ホタルイカは群れをなして、海面で光を放っています。
体内で「ルシフェリン・ルシフィラーゼ反応」という化学反応を起こしているのです。
「ホタルイカルシフェリン」という発光物質と、これを発光させる「ホタルイカルシフィラーゼ」という酵素を有しているのです。
「ホタルイカルシフェリン」が「ホタルイカルシフィラーゼ」によって酸化されると発光するのです。
発光器は、
腕、
腹側全面、
そして眼球の側に
あります。
光るのは外的から身を守るため、また身を隠すため、そして仲間とのコミュニケーションをとるためです。
腕にある発光器はプルシアンブルーにパープルを加えた強く美しい光を放ちます。
外敵を察知するとその強い光で外敵を驚かせ、そして瞬時に光を消して逃げるのです。
目眩ましということですね。
眼球側の発光器は白く真珠のような光を放ちます。
成長するとこの眼球側の発光器は使われることがなくなるため、ちょっと謎なのです。
子供のときは確かに発光しているのですけれどね。
腹側の発光器からは藤紫から紺青の光を放ちますが腕の発光に比べると弱い光です。
これは群れをなして泳いでいるときに、上の方にいるものが下にいるものへ向けて送っている信号なのだそうです。
そしてもうひとつは海面付近にいるときに下から見つかりにくくするためであるともいわれています。
まだまだ未解明で謎の多いホタルイカですね。
富山県沖の特別天然記念物とは
富山県沖は「ホタルイカ群遊海面」という特別天然記念物となっています。
富山市常願寺川河口から魚津港までの沖合1.3kmがそうなのです。
3月から6月上旬にかけて夜間、産卵のために大群が海岸近くまで押し寄せるのです。
群れをなして発光している光景は幻想的なのですね。
あくまでもホタルイカではなくて、ホタルイカの群れを見ることができる海面が特別天然記念物なのです。
ホタルイカを天然記念物にしてしまうと獲れなくなってしまいますからね。
ホタルイカの生態
さてここでお分かりのとおり、押し寄せて来るのは産卵に来るメスなのです。
オスはどうしてるかといいますと、冬の間に生殖行動を行ったあとは死んでしまうのですね。
捕獲されて店頭に並ぶのはすべてメスなのです。
まれにオスも捕獲されることがありますが、メスよりもかなり小さく売り物にはなりません。
ホタルイカの栄養
ホタルイカの栄養成分としては、内蔵までまるごといただくので、栄養がとても豊富にとれます。
タンパク質や脂質、ビタミンA・B群やビタミンC・Eなどとカリウム、マグネシウム、カルシウム、マンガン、鉄、亜鉛、銅などの成分が入っています。
魚の中でもトップクラスの栄養価で、目の健康にいい成分のビタミンAがたっぷりがとれます。
ミネラル成分もあり、善玉コレステロールの働きを助けてくれます。
ホタルイカの美味しい食べ方
さらに富山湾のメスは生息地から産卵場所が近いため、産卵のために栄養や脂肪を蓄えた状態で水揚げすることができます。
ですから富山湾のメスは、食べて美味しいものとなっているのですね。
さてその美味しいホタルイカですが、どうやって食べるのがいいのでしょうか。
最高のレシピをご紹介しましょう。
ホタルイカの沖漬け
一番代表的なものはホタルイカの沖漬けですね。
<材料>
生ホタルイカ1パック(21杯入り)、醤油50ml、酒50ml
・ホタルイカをよく水洗いして、目玉を骨抜きで取り除きます。
・口も押し出すように取り出します。
・上の部分をつまんで中からすじ(軟骨)もとりましょう。
・酒と醤油のつけ汁に漬け、冷蔵庫で2晩寝かせてください。
みりんを少量加えてもいいですね。
つけ汁は一煮立ちさせてアルコールを飛ばしましょう。
注意点は冷凍ものを選ぶということです。
業務用冷凍庫で冷凍処理され、ホタルイカにいる寄生虫が死んでいるものでなければいけませんね。
生物には、寄生虫がいるので十分気をつけましょうね。
ホタルイカ飯
ホタルイカ飯もいいですよ。
<材料>
米2合、日本酒大さじ1杯、白だし醤油大さじ3杯、水300cc、ホタルイカ1パック、生姜30g、三つ葉1束
・ホタルイカは沖漬けのときと同様に処理しましょう。
・米を研いだあと30分水に浸してください。
・生姜を千切りにし、日本酒、白だし醤油、水を加えてホタルイカとともに炊飯器で炊き上げます。
・茶碗によそって刻んだ三つ葉をのせて出来上がりです。
ホタルイカのレモンジュレ和え
チアシードを使いレモンのジュレドレッシングで和えてみます。
<材料>
ホタルイカ5杯(冷凍処理されたものを沖漬けのときと同様に処理しましょう)、
塩レモン大さじ1杯、オリーブオイル大さじ1杯、チアシード小さじ1杯、水小さじ4杯
・チアシードを水に浸して一晩冷蔵庫で寝かせます。
・ゼリー状となったチアシードに、塩レモン、オリーブオイルを混ぜてジュレドレッシングを作ります。
・ホタルイカを和えて出来上がりです。
あっさりしてるようですが、チアシードで栄養満点ですね。
塩レモンが効いていてお酒が進みそうです。
まとめ
光を放つ不思議な生物ホタルイカ。
食べても美味しいというのが嬉しいですね。
機会があったら是非本場富山県で食べてみたいと思います。
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