埼玉県秩父市にあります秩父神社の例大祭、秩父夜祭。
毎年、冬の初め、12月1日から6日に執り行われます。
盛大な打ち上げ花火と華麗な山車でおよそ30万人もの観覧者を魅了します。
江戸時代、寛文年間から続くといわれる300年以上の歴史のあるお祭りです。
さあ、祭りの中へ入って行きましょう。
目次
秩父夜祭とは
かつては「霜月大祭」と呼ばれていました。
旧暦では11月の初めに行われていたのです。
また「お蚕祭り」とも呼ばれていました。
秩父夜祭 絹市
秩父地方は古くからの養蚕、絹織の盛んな地でした。
江戸時代には需要が急増し、秩父絹として江戸へ出荷されていたのです。
霜月大祭は絹市に合わせて行われ、遠方からの市での購買客を楽しませていたのです。
秩父夜祭の日程・内容
さて現在では6日間に渡り繰り広げられるこの夜祭り、どのようなものでしょうか。
12月1日
1日は、秩父神社御本殿清浄の儀が行われ、合わせて礼大祭奉行祈願際も行われます。
御本殿をきれいにして、お祭りが無事に行えますように祈るのです。
12月2日
2日は宵宮です。
前夜祭といえます。
屋台引き廻しが行われます。
4台の山車です。
夜には約3000発の花火も打ち上げられます。
花火終了は午後8時頃となります。
12月3日
3日は大祭となります。
御神輿が出ます。
御神幸行列です。
山車も6台が引き廻されます。
約7000発のスターマインなどの豪華な花火も打ち上げられ、夜10時を過ぎるまで盛り上がりが続くのです。
12月4日以降
4日以降は、昔ながらの蚕糸祭、そして産業発展・交通安全祈願際、さらに新穀奉献感謝祭、例大祭完遂奉告祭となります。
秩父夜祭の山車の笠鉾と屋台
山車は笠鉾・屋台とされるもので、釘などは一切使用せずに組み立てられています。
その組み立ては2日がかりの作業となります。
笠鉾は中央に真柱があり三層の花笠が乗っています。
高さは約16メートルにもなります。
屋台上では屋台歌舞伎が上演されます。
山車では太鼓や笛の演奏も行われています。
演じられるのは江戸歌舞伎で屋台本体の左右に張りだし舞台をつけ、花道も設けられています。
それぞれに曳き手が100人以上おり、最前部に乗っている囃子手が神として扇子片手に曳き手を囃すのです。
秩父夜祭の見どころ
秩父夜祭はお見せの屋台が非常にたくさん出ています。
御旅所周辺には射的のテントがたくさん取り囲んでいました。
秩父夜祭では総勢6台の山車が秩父公園の御旅所に曳き揃えられます。
その公園の前にあります斜度25度の急勾配の団子坂を20トンといわれる山車が美しく照らし出され、100人にもおよぶ曳き手によって曳きあげられるところが祭りのクライマックスなのです。
上の写真が昼間の団子坂です。
8000円の有料観覧席があっという間に売り切れとなるのも頷けますね。
秩父夜祭の花火
花火は1906年から行われています。
この冬の花火、そしてその豪華さで見る人を魅了します。
近年は一層華やかとなり、尺玉も打ち上げられ、また日本煙火花火協会所属の花火師による日本芸術花火大会となっています。
日本三大曳山祭の秩父夜祭
この秩父夜祭は、京都祇園祭、飛騨高山祭とともに日本三大美祭そして日本三大曳山祭とされています。
また、国の重要有形民俗文化財、重要無形民俗文化財に指定されています。
さらに、2016年には他の33の日本の山・鉾・屋台行事のひとつとして、ユネスコ無形文化遺産に登録されています。
花火見物おすすめポイント
花火は周辺のどこからでも見えることは見えますが、やはり建物の影になったりしてしまいます。
また、花火の写真を撮りたくても建物が邪魔になってしまいます。
そんな時、花火の近くでなくても見れる場所として、ベルク東町店の店の前に広い広場があり、そこに仮説のテーブルと椅子が作られていて、花火も座って見れて良かったです。
花火からは遠くなりますが、それほどの混み具合でなくておすすめです。
歩き疲れた足の休憩にもなり、花火も落ち着いて見ることができました。
テントも出ていて飲み食べも多くの人がしていました。
秩父神社へのアクセスと駐車場
【電車アクセス】
西武秩父線西武秩父駅から徒歩約12分
秩父鉄道秩父駅から徒歩約8分
【車アクセス】
関越自動車道 花園ICから約40分
秩父夜祭の駐車場
夜祭り期間、12月2日、3日は臨時駐車場が開設されます。
周辺の駐車場も臨時駐車場も早い時間から満車になってしまいます。
市内全域での交通規制になります。
12月2日
無料 利用時間 10:00~21:00
宮地グラウンド 秩父市上宮地35 普通車 500台
南小学校グラウンド 秩父市野坂町2-14-29 普通車250台
12月3日
有料 大型バス5000円 普通車1000円 利用時間 9:00~24:00
宮地グラウンド、南小学校グラウンド、の他に、
道の駅ちちぶ裏 秩父市大宮4625 普通車700台、大型バス200台
秩父第二中学校グラウンド 普通車450台
花の木小学校グラウンド 秩父市上町2-21-37 普通車300台
西小学校グラウンド 秩父市金室9-46 普通車300台
秩父ミューズパーク スポーツの森 秩父市久那637-2 普通車500台 大型バス30台
秩父第一中学校グラウンド 秩父市滝の上町9-9-22 普通車250台
秩父夜祭の交通規制
車両の交通規制
一般車両の通行は秩父神社から秩父公園まで通行禁止対象となります。
また周辺道路も大変の混雑となり、国道140号は19:00~22:30の間は完全に通行止めになります。
※細かく設定されていて、詳しくは公共のページにあります。
見物人の通行規制と混雑
見物人の通行も規制されます。
秩父神社周辺はすぐ目の前の所に行きたくても、迂回しないと行けなくなります。
午後5時30分以降は特に身動きがとれないほどになりますので、もし行きたいところや見たいところがある場合は、早めに行かれるようにしてください。
交通規制のため混雑して進むのが大変になる箇所もあります。
また、秩父公園の御旅所は、有料観覧席が用意されていて、花火の時間はそうでない人は入場できなくなります。
秩父夜祭の斎場の有名な「亀の子石」は、御旅所の中にあり、夕方5時30分以降は入場が難しくなりますので、いらっしゃる予定の方はその前に行かれた方がいいです。
秩父まつり会館
秩父まつり会館では、この壮麗なお祭りの様子が資料や実演、光と音の演出で再現されているのです。
お祭り当日にいけなくても、勇壮な山車や華麗な花火を見ることができるのですね。
【所在地】秩父市番場町2-8
【開館時間】
4月~11月 9:00~17:00
12月~3月 10:00~17:00
【休館日】
第4、第5火曜日(祝日の時は開館)
12月29日~1月1日
秩父まつり会館 1階
<笠鉾・屋台展示>
屋台囃子も再現されているなかで、豪華な屋台・笠鉾が目前に繰り広げられます。
<プロジェクションマッピング>
屋台曳行の様子が音と映像でバーチャル体験できます。
<売店>
夜祭りにちなんだお土産、お祭り映像のDVD、オリジナルキャラクターグッズなどがあります。
秩父まつり会館 2階
秩父夜祭の歴史、関係資料が展示されています。
秩父夜祭のトイレ事情
秩父夜祭は多くの人で混雑するため、トイレも仮設トイレがあちこちに完備されています。
秩父市のホームページの秩父夜祭のパンフレットにもトイレの位置が記されています。
(上の公共のページにリンクがあります)
参考にしてくださいね。
2018年の秩父夜祭に林家たい平さんが
埼玉新聞Web版ではこの12月2日の宵宮の様子につき次のように記事にしています。
『林家たい平さん「ホーリャイ」、上町屋台で囃し手に』
京都の祇園祭や飛騨の高山祭と並んで日本三大曳山祭に数えられる秩父神社例大祭「秩父夜祭」が2日から秩父市内で始まった。
夜祭の花形といえる存在が屋台や笠鉾の上から声を張り上げ、曳き子たちを鼓舞する囃し手。
今年は上町屋台で、同市出身で落語家の林家たい平さんが囃し手を務め、故郷に錦を飾った。
たい平さんは「感無量。こんなにたくさんの人が来てくれ、すごくうれしい。最後まで頑張って、声を出し尽くしたい。」と話していた。
http://www.saitama-np.co.jp/news/2018/12/03/05.html
まとめ
2018年はほんの少し雨がパラパラとしただけでした。
豪華な山車と約6,000発の花火とが祭を盛り上げました。
見物客は約18万8000人(日中を含む)を数えました。
平成最後の秩父夜祭も大変賑やかに、そして林家たい平さんのかけ声も加わり、声援に応えていました。
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