神社のお参りの仕方について考えてみましょう。
初詣に神社へ行くことをお考えの方も多いと思います。
せっかく神様に礼を尽くしに行くのですから、正しい参拝の仕方で美しくお参りしましょう。
何も難しいことはありません。
敬意を示し、心を込めてお参りすることが大事です。
真剣な態度は教わらなくても正しい参拝の方法に近づいています。
目次
神社と日本人
神様にお参りするといいますのは、その方の心の問題です。
何か理屈が必要なわけではありません。
ただ少し、日本人にとって神社とは何かということを考えてみたいと思います。
神社と同様にお寺にお参りするということもありますね。
お寺はいうまでもなく仏教寺院です。
仏教は古くから日本にありますが、元をたどりますとインドで開かれた宗教です。
紀元前6世紀頃に、お釈迦様、ゴーダマ・シッダルータが悟りを開いてその教えが仏教として広まったのですね。
日本には6世紀頃に、中国大陸から朝鮮半島を経由して伝えられました。
当時の日本の大和朝廷は仏教を保護し、さらに7世紀になりますと、聖徳太子は「十七条憲法」の中で、仏教を尊ぶよう教えており、また四天王寺、法隆寺などの寺院建立も進めたのです。
神社、神道というものははるかそれ以前から存在していましたが、仏教は神道との融合を果たし、長く明治期に至るまで、神仏習合という形で、日本では神道と仏教とが渾然一体となっていたのです。
今でもお寺の境内に神社があったり、お寺なのに鳥居があったりするのはその名残ともいえますね。
このように仏教に限らず、キリスト教も16世紀にフランシスコ・ザビエルによって日本へ伝えられ、現在でも多くの教会があり、信者も大勢いらっしゃいますね。
宗教とはこのように国境を越え、海を越え伝播するものです。
布教活動こそが宗教の本質ではないかともいえます。
しかし神社、神道は海外へ布教するということはありません。
それは神道は日本独自のそして日本固有のものだからです。
そういう点では宗教とは少し違うような気がしますね。
宗教というよりも日本の伝統というものではないでしょうか。
お参りの仕方
参拝のときの服装
参拝は心の問題です。
身なりが重要なのではありません。
しかし、礼を尽くすということは外見でも表現できることだと思います。
神様と対面を果すかもしれないのですから、恥ずかしくない服装で臨みましょう。
七五三やお宮参りではご家族揃って着飾っていきますね。
通常の参拝においてもできるだけそれに近い服装が望ましいと思います。
鳥居のくぐり方
鳥居とは神様の聖域の始まるところを示しています。
普段の私たちのいる俗界から鳥居をくぐって聖域に入るのです。
帽子をとり、姿勢を正して、深く一礼してから鳥居をくぐりましょう。
神社への参拝はもちろんあなたがあなたの意志で歩を進めていくのですが、実はその神社の神様から招かれているということでもあるのです。
お招きいただいたことへの感謝も込めて一礼しましょう。
鳥居は複数あることもありますね。
その場合、例えば3つの鳥居があるときは、拝殿に遠いものから、一の鳥居、二の鳥居、三の鳥居と数えます。
手水の仕方
神様の前へ進むには「禊(みそぎ)」によって体を清めておかなければなりません。
本来であれば、川へ入って身を清めるのですが、さすがにそうはいきません。
その代わりとして、「手水をとる」のです。
手水舎があり、手水鉢に水がたたえられ、柄杓が置かれています。
軽く一礼し、柄杓を右手に取り、たっぷりと水をすくってください。
水をすくうのは一度きりです。
左手に水をかけ清めます。
柄杓を左手に持ち替えて、右手に水をかけ清めます。
もう一度右手に持ち替えて、左手の平に水を受けてその水で口をすすいで下さい。
再度、左手に水をかけ、最後に柄杓を立てて水を下に流して柄の部分を洗います。
静かに柄杓を元にもどしてください。
手にかけた水や口をすすいだ水は手水鉢の外に流してください。
手水舎の読み方は、「ちょうずしゃ」、「ちょうずや」、「てみずしゃ」、「てみずや」のいずれでも構いません。
参道を進む
参道を進んで拝殿へ向かいます。
このとき道の中央を歩いてはいけません。
道の中央は「正中(せいちゅう)」といって神様の通るところとされているのです。
端を通るのは神様への敬意の表れです。
拝礼の仕方
神社の鈴の鳴らす
鈴を鳴らし神様をお呼びします。
静かにしかししっかりと鈴の音を響かせてください。
お賽銭を入れる
お賽銭箱に静かにお賽銭を入れましょう。
投げ入れたりしてはいけません。
神様への捧げものですから。
お辞儀をする
深々と二度お辞儀をします。
腰を90度に曲げるつもりでお願いします。
二拍手
胸の前で手を合わせ、腕を開いて二度音を立てて柏手を打ちます。
最後にもう一度深く一礼します。
二礼二拍手一礼の作法です。
まとめ
日本には古くより八百万の神々がいらっしゃいます。
多くの神々はみな仲良くしているのです。
ですから、複数の神社からいろんなお守りを頂戴して持っていても何の問題もありません。
多くの神々に守ってもらえるということになります。
おみくじは神社の境内の所定の場所に結んでいっても、持ち帰っても構いません。
お正月に是非神社へ初詣にいってみましょう。
いくつもの神社をはしごしてもいいのですね。
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