ボイマンス美術館所蔵のブリューゲル「バベルの塔」が上野の東京都美術館で開催されているのを知って、さっそく行ってきました。
上野の東京都美術館で開催されたあと、大阪でも国立国際美術館で開催されます。
今回の展示は見逃せないと思う気持ちを強く持ちました。
なぜなら前々から興味を持っていたのです。
不思議な絵で、なぜか惹かれるものがありました。
今回この展覧会があるのを知って、いろいろと情報が入ってくるに連れ、よけい見ないわけにはいかないという思いが強くなりした。
この展覧会は、多方面にわたって興味を持たせる展開もすごいと思います。
目次
東京会場期間とアクセス
▲上野公園に貼ってあった地図

上野公園はたくさんの美術館や施設があるので、不慣れな人はよく位置を確認してから行きましょう。
公園内にも案内看板がありますので、位置を確認します。
広いので、東京都の美術館の建物についてからも、入り口を探すのに私はちょっと迷ってしまいました。
無駄に歩くと疲れます・・・。
また、中に入ってからでもいろいろな他の展示があるので、場所をよく確認しましょう。
【開催期間】2017年4月18日(火)~7月2日 (日)
【会 場】 東京都美術館 企画展示室
【所在地】 東京都台東区上野公園8-36
【時 間】9:30~17:30
金曜日のみ20:00まで
(入室は閉室の30分前まで)
【料 金】当日券: 一般1600円、大学生・専門学生1300円、高校生800円、65歳以上1000円、中学生以下無料
【定休日】毎週月曜日
※5月1日(月)は除く
【アクセス】JR上野駅「公園口」から徒歩7分
ブリューゲル「バベルの塔」展への行き方

東京都美術館の門を入ると、丸い球体のオーナメントがあります。
そのオーナメントの中庭を通り、その先にあるエスカレーターに乗って下ります。
展覧会に行くには、ロビー階(LBF)からになります。
ロビー右側にチケットカウンターもありますので、チケットがない人はここで当日券を購入します。
ロビー左側が「バベルの塔」展です。
この階には、ミュージアムショップもあります。
「バベルの塔」展の入場口で、音声ガイドを借りることができます。
収録時間は約30分で、貸りるのには520円(税込)かかります。
そして係員の誘導に従って、展覧会を観ます。
今回のブリューゲル「バベルの塔」展は、LBF階から1階、2階とエスカレータで上がって順に見ていくようになります。
最後の2階の出口の脇には、7分ほどの映像の解説を観ることができる部屋があります。
大阪会場期間とアクセス
大阪会場の方は、まだ場所と時間だけの情報しかありませんでした(2017年4月19日現在)。
【会 場】 国立国際美術館
大阪府大阪市北区中之島4-2-55
【開催期間】2017年7月18日(火)~ 10月15日(日)
【開室時間】10:00 ~17:00
金曜日は19:00まで
(入場は閉館の30分前まで)
ブリューゲル「バベルの塔」展の概要
ボイマンス・ファン・ベーニンゲン美術館から来日した、ピーテル・ブリューゲル1世の有名な「バベルの塔」他、ボスの作品も展示されています。
「バベルの塔」の画面に描かれている人の人数はなんと、1,400人!
すごい人数ですね!
圧倒されるような迫力のある世紀の大作で、大変貴重なものです。
その「バベルの塔」を原寸を約300%拡大したブリューゲル「バベルの塔」の複製画もありました。
細部を確認しやすくていいな、と思いました。
この複製画は東京藝術大学COI拠点の特別協力によるものだそうです。
ブリューゲル「バベルの塔」は、とても描写が細かくて、その画の内容が面白いので、こういう拡大された画があると、見やすくていいです。
そしてこの展示に絡んで、「プロジェクトバベル」というのが発足していて、展示を盛り立てているのです。
漫画家・映画監督の大友克洋氏が「バベルの塔」を新しく自分なりに解釈した作品「INSIDE BABEL」にもお目にかかれます。
こちらは、別のところにあります。
大友克洋氏が制作したデジタルプリント作品は、「バベルの塔」展の期間中、東京都美術館LB館の企画展示室入り口横のホワイエに展示されています。
このホワイエへは、無料で入ることができます。
忘れずに入って、観てきましょう。
売店には、ブリューゲルが描いたモンスターを模したフィギュアが展覧会特製で売られていたりします。
展覧会特製の品々もいろいろあって、奇怪な生き物がバッジになったり、シールになったりしていて、愉快です。
▲イメージキャラクターのタラ夫
「タラ夫」としてイメージキャラクターを作っており、「タラ夫」がネット上でブリューゲルの「バベルの塔」を解説してくれるのもわかりやすく理解の助けになりました。
クイズ形式になっていて、楽しめました。
いろいろな工夫を凝らして、とても細かく解説されており、その作品の中に入り込ませてくれます。
これらは国立美術館のホームページでご覧になれます。
ブリューゲル「バベルの塔」
ブリューゲルの「バベルの塔」には、現存しているものは、実は2作品があります。
今回はその中の後に描かれた1作品が展示されています。
本当は「バベルの塔」を主題とする絵は、で3作品あったといいます。
最初の「バベルの塔」は、とても小さく象牙の上に描かれていたそうです。
この最初の作品は、ジュリオ・クローヴィオという写本画家と共同で描かれたとされていますが、現在その作品は失われています。
次の作品は、1563年頃のものです。ウィーンの美術史美術館にあり、今回東京に来たものより大きな作品です。
そして、今回の「バベルの塔」展となる、1564年頃のオランダ・ロッテルダムのボイスマンス・ファン・べーニンゲン美術館所蔵のものです。
ウィーンにあるものより、小さな作品になっています。
これらのバベルの塔は、人間の傲慢が神に近い天に届くようにと実現不可能な塔を建てています。
それを見た神は、怒り、人々は建設を辞めて散り散りになったという想定です。
その様子が細部に渡って描かれていて、とても興味深いものです。
隅々までよく見ていくと、当時の建築の様子もよくわかり、また建設に関わる人々の動きが面白いです。

奇想の世界のヒエロニムス・ボス
今年没後500年を迎えた巨匠ヒエロニムス・ボス。
そのボスの作品の「放浪者」「聖クリストフォロス」などが来日しています。
欧州ではボス人気が高まっているそうです。
絵画や彫刻、版画などの16世紀ネーデルラント美術であるコレクション約90点を、東京都美術館と国立国際美術館で紹介されます。
また、ボスの大変貴重である油彩画2点は、初めて日本にやってきたのです。
写実的で細密な画でとても想像力豊かに描かれています。
じっと見入ってしまいます。
ボスの現存する油彩は少なくて、約25点ほどしかないということです。
その中のこの作品は非常に貴重ですから、ぜひ、見たいものです。
東京都国立美術館のカフェ、レストラン
東京都国立美術館には、カフェが1Fに、レストランがアートラウンジにあります。
展示会場を観終わって疲れたら、ひと休みできますよ。
ブリューゲル「バベルの塔」展5月の混雑予想
ゴールデンウィークも終わり、会場も一息ついたようです。
子供連れや会社がお休みの土曜日・日曜日・祝日は開館直後は多少待つこともありますが、現在待っても10分程度で、他の時間帯は待つことなく入れるようです。
ただ、会場内は、やはり土曜日・日曜日・祝日は多少混み合うようです。
金曜日も注意した方がいいかもしれません。
「バベルの塔」展ではツイッターで随時、混み具合を知らせてくれています。
(@babel_konzatsu で、ツイッターへと飛びます。)
その他、シルバーデーというのがあり、65歳以上の方は無料になっていますので、この日は混雑することもあるかもしれません。
このシルバーデーのことは公式ホームページでも、混雑注意を促されていました。
シルバーデーのこれからは、5/17(水)、6/21(水)になっています。
また、東京では毎月第3土・翌日曜日は家族ふれあいの日で、都内在住者の18歳未満の子ども連れ(2名まで)は一般当日料金の半額になるので、多少混雑するかもしれません。
混雑状況をまとめると以下になります。
以下以外の日になるべく行くようにすれば、ゆったりと見られそうです。
東京で外した方がいい日
5月17日(水)、20日(土)、21日(日)
6月17日(土)、18日(日)、21日(水)
・プレミアムフライデーは午後3時過ぎは外したほうがいいかもしれません。
5月26日(金)、6月30日(金)
大阪で外した方がいい日
土曜日・日曜日・祝日・夏休み
・プレミアムフライデーは午後3時過ぎは外した方がいいかもしれません。
7月28日(金)、8月25日(金)、9月29日(金)
「バベルの塔」展、初日に行きましたが、意外に初日はそれほど混んでいなくて、ゆっくり見ることができました。
東京都美術館での記念講演会とイブニングレクチャー
記念講演会
定員225名 交流館 ロビー階にて
②「ブリューゲル(バベルの塔)の衝撃 マクロとミクロの融合」
5月27日(土)14:00~15:30
③「ボスからレンブラントまでーネーデルラント絵画・版画の伝統と魅力」
6月17日(土)14:00~15:30
※①~③は、当日の13:00から整理券を配布します。
定員になり次第受付が終了になります。
開場は13:30です。
イブニングレクチャー
定員225名 交流館 ロビー階にて
東京都美術館学芸員による見処解説
6月2日(金)、6月23日(金)各回18:0~19:00(開場18:10)
※こちらは事前申込不要です。しかし、定員になり次第終了とのことです。
まとめ
大変興味深い展覧会ではありますが、細部をじっくり見たいブリューゲル「バベルの塔」展です。
会場も画を守るため、照明が制限されていますし、作品はじっくり見たくなる画です。
できるだけゆったりと見れる時を選ぶといいですね。
そして、公式ホームページも大変興味深いものですので、よくチェックして行ったら、見るべきところもわかって、より一層理解を助け楽しめると思います。
またとない貴重な展覧会です。
この機会をいかしていきましょう。
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