毎年バレンタインデーが近づくとがぜん脚光を浴びるチョコレートですが、最近では健康にとてもよい食品としても注目されていますね。
美味しいチョコレートが健康にいいなんて、素晴らしいことです。
さてそんなチョコレートについて、その来歴や種類そして効能についておさらいしてみましょう。
目次
チョコレートの歴史
チョコレートの初期は「飲み物」だった
チョコレートの原料であるカカオは1492年にコロンブスによって、中央アメリカからヨーロッパへもたらされました。
苦味のあるカカオは最初は薬とされていましたが、苦味を消すために砂糖が用いられるようになり、嗜好品となっていきました。
ヨーロッパではおよそ400年間、主に飲み物として受け入れられていました。
古代メキシコで、カカオ豆をすりつぶして飲み物にしていたのです。
「ショコラトル」と呼ばれました。
これがヨーロッパの方へ伝わったのです。
チョコレートの原形を改良して
19世紀に入って現在のチョコレートの原形ともいえるものが開発されてきました。
ココアパウダーとココアバターの分離、アルカリによる苦味処理の方法などがおこなわれるようになります。
1847年にイギリスのジョセフ・フライが固形チョコレートを発明しました。
1875年にはスイスのアンリ・ネスレがミルクチョコレートを開発しました。
1879年にはスイスのロドルフ・リンツによりコンチェ(撹拌機)が発明されました。
そしてチョコレートを口の中へ入れると、現在のようにとろりとした滑らかな口当たりのものとなったのでした。
その後、チョコレートは工場での大量生産する食品となっていったのでした。
日本でのチョコレート
日本人が初めてチョコレートに接したのは、17世紀の慶長遣欧使節ではないかといわれています。
そしてチョコレートを飲む習慣がその頃のヨーロッパの上流階級に広がっていました。
幕末の1858年の文久遣欧使節は、チョコレート工場を見学したという記録が残っています。
日本で初めてチョコレートを加工し販売したのは、風月堂の米津松造だといわれています。
1878年12月24日の新聞にチョコレートの広告を掲載しています。
チョコレートの種類
チョコレートは大きく3つに分類されます。
また形状の違いでも分類されます。
スイートチョコレート
【成分】 カカオマス、カカオバター、砂糖、レシチン、香料。
【カカオ分】 55~80%くらい。
カカオ分が高くなれば糖分が少なくなり苦味が増します。
ミルクチョコレート
【成分】 カカオマス、カカオバター、砂糖、レシチン、香料、粉乳。
【カカオ分】 31~38%くらい。
乳成分が加わる分、カカオの含有量が低くなります。
ホワイトチョコレート
【成分】 カカオバター、砂糖、レシチン、香料、粉乳。
カカオバター30%くらい。
カカオの固形分を含まないため、基本的にカカオ本来の風味はなく、カカオマスは使われていません。
チョコレート形状の分類
ソリッドチョコレート(板チョコ)
チョコレート生地だけで作られたもの。
厚みによっても味の感覚、印象が変わるとされます。
ホローチョコレート
中が空洞となったチョコレート。
イースターエッグ(卵の形)を模したものや、動物などをかたどったものなど。
シェルチョコレート
チョコレートで殻を作り、中にクリームなどの中身を詰め込んだものになります。
ウイスキーボンボンが有名ですね。
パンワークチョコレート
中身としたいものにチョコレートを吹き付けて作ってあるもの。
アーモンドチョコレート、マーブルチョコレート、ピーナッツチョコレート、麦チョコレートなどがありますね。
エンローバーチョコレート
ウエハースやキャンディーバーにチョコレートを滝状に流して、くぐらせて作られたものです。
キットカットやブラックサンダーなどがこれに当たります。
チョコレートとココアについて
カカオの実の中にあるカカオ豆を焙煎や圧搾などの処理をしたものをカカオマスといいます。
このカカオマスから脂肪の部分であるカカオバターを取り除いて、ココアとなります。
ココアの固まり状のものを砕いて、パウダー状になるまで細かくします。
これがココアパウダーです。
これに砂糖、粉乳を加え、簡単に飲みやすくなるよう調整したものを調整ココアと言います。
逆にカカオマスにカカオバターをさらに加え長時間練り上げ、滑らかになったものを型に流し込んで冷却して固めたものがチョコレートとなります。
チョコレートの味のおいしさの決め手は
チョコレートのおいしさは、「カカオマス」や「ココアバター」などの原料によります。
カカオマスは苦味や独特の香りがあります。
カカオバターは噛み心地やなめらかな口どけにかかわってくるものです。
この品質に左右されるところが大きいです。
チョコレートの効果・効能
チョコレートはもともとは薬とされていたように、健康によい食べ物なのです。
特にカカオマスとカカオバターが70%以上含まれている高カカオチョコレートにはいろんな効能があります。
老化防止に役立つカカオポリフェノールやミネラル、食物繊維が豊富に含まれているのです。
カカオポリフェノールの効能
動脈硬化、生活習慣病の予防があります。
カカオポリフェノールに含まれるエピカテキンには血圧を下げたり、善玉コレステロールを増やすなどの効果があり、動脈硬化を予防してくれます。
またカカオポリフェノールの抗酸化作用が、体内の活性酸素により引き起こされると言われるガン予防の効果を発揮します。
アレルギー、リウマチにも効果があります。
その他の効果
脳卒中のリスクの低下、肥満の予防、歯周病予防、疲労回復効果などの様々の効果効用があります。
一日に食べても良いチョコレートの量
健康によいチョコレートですが、食べ過ぎは禁物です。
高カカオのチョコレートは100g(板チョコ一枚分)だけで一日分の脂質量が含まれています。
他の食事でも脂質をとることを考えると、高カカオのチョコレートは50g以内が良いでしょう。
まとめ
チョコレートの主原料は、熱帯雨林で栽培されているカカオの木。
その果実の中には、種子である「カカオ豆」が入っています。
古代メキシコでは「神様の食べ物」と呼ばれていたそうです。
そんなチョコレート!
健康効果も期待できて、おいしくていいですね!
でも、くれぐれも食べ過ぎには注意してくださいね。
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